くだらないたわごとの数々(またはすばらしい作品の数々)
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けんしょう炎にかかったら三時間は治らない
自分だけはとくべつだと思っている人間と病院で一緒に待った。 「山田さん」 声が呼ばれた。 僕は病気なんだと、自分に言い聞かせながら、診察室に入った。 「どこがわるいの」先生が言った。 僕は先生は僕をなじっているんだと思った。先生は猿のようにやさしかった。 「手がいたいんです」というと、 「けんしょう炎だね」と言った。「それくらいは分かってます」と言った。 「分かってるならどうして、ここに来たの」先生は言った。 「なおしてもらいたいからです。」「来たってなおるもんじゃない」 先生はイグアナのようにやさしかった。来ってなおるもんじゃない。 「君は死んだ方がいい」「なぜならけんしょう炎で生きて帰った人はいないからだ」 「薬を出します。一日三回のんでください」先生は言った。先生は間抜けのようにやさしい。 僕はありがとうございますとちゃんと言った。言えたような飢餓した。 僕は診察室の廊下にかかってる絵をみた。楳図かずおの絵だった。 キノコが死んでる絵だった。 僕はけんしょう炎はなおらないと思った。 PR |
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プロフィール
HN:
山田うんこ
性別:
非公開
自己紹介:
1985年 ブルーハーツがインディーでシングルを出す。
1989年 バックトーザフューチャー2公開 200 6〜7年 ぼくが詩をはじめる
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